タイヤの話 190/55-17 番外編
タイヤの話 番外編です。
タイヤ交換は自分で行いました。CBR時代のものでは足りなくて工具揃えとか準備とか色々やりましたね。以前のCBRサイトでは載せていましたが、手組タイヤ交換はもう動画サイトや解説サイトが多くありますので特に載せません。前後タイヤの脱着に関して、今回やってみてドカティならではというか、感じたことを少しお話したいと思います。
フロント、写真はこれだけです。この時点ではまだブログに載せようと思ってなかったので撮ってなかった・・。フロントはあまり苦労はしなかったかなと。国産車でやったことがあるなら特に問題なくできるかと。左に立っているのは抜いたアクスルシャフト。
①キャリパーボルトを緩める、キャリパー取り外しの際、キャリパーをホイールにぶつけないようにスペースをうまく利用して持ち上げディスクローターから離します。
②フロントフォーク下のボルト(クランプボルト)を緩める。
③アクスルボルト(30mm)を緩める。
で外れます。
フロントスタンドはJTripのパニガーレ用(1199,899)です。ラジアルマウントキャリパーのフォークならだいたい他の車種でも使えるそうです。ラジアルマウントステーの下側を持ち上げるので。
キャリパーはハンドルに吊るという安上がりな方法。
フロントアクスルを締める際、ナットの逆サイドを回り止めする際にドカティの特殊工具(Front Axle Alignment Tool)が必要となるようですが、フロントフォーク下のボルトを軽く締めてからアクスルを締めれば共回りせずに締められるから無くともなんとかなる(某ブログ情報)。フォーク下のボルトは再度緩めてフォークをストロークさせてなじませてから締め直しましょう。
キャリパーマウントボルトは以前のCBRもそうでしたが、上下にわずかにガタがあるので、キャリパーを上に持ち上げて(ブレーキングでキャリパーが上に引っ張られるから)ガタを消すように持ち上げたまま締め込みに入るようにしています。
締め付けトルク
フロントアクスルボルト 63Nm
ブレーキキャリパーマウントボルト 45Nm
フロントアクスルクランプボルト 6Nm
リアホイール。
アクスルナット、ドカティのリアアクスルナットはメチャクチャ固いと言われています。899は両持ちですが、それでも固かったですね。片持ちスイングアームのようにホイールが共回らないだけ楽でしょうか。かなりの高トルクで締め付けられてます。イタリア人◯カなんじゃないの!?と言いたくなるくらい・・。なんたってアクスルボルト締付けトルク180Nmですよ!CBRは80Nmくらいだったのに倍以上。マジかって思いましたけどね。片持ちモンスター系でも同じくらい、1199とかに至っては軽く200Nm超えのようです、目眩が・・。
最初は手持ちで最大のラチェットレンチでやりました。ダメでした。体重かけてもビクともしません。仕方ないので検索したら、長尺スピナーハンドルの出番のようです。近所の工具屋に行き400mmのスピナーハンドルを買ってきました。締め込み500Nmまで行けるブツのようなので体重でガンガン乗っても大丈夫でしょう。これでダメだったらどうしようと思いつつ、壁によじ登り、画像のように完全にレンチの上に体重を載せグッグッ!と・・(写真は実はナット外れた後に撮った再現画像です)
なんとか外れてくれました。
外れた特殊ナットとこれを外すための「コーケン製899リアアクスルナット専用ソケット」です。確かに、背が低くガッチリ入るのでトルクがかかりやすく頼りになりました。背が高いと今回のような高トルクはなかなか掛からなかったでしょう。ドカティはチョイチョイ専用工具が必要になりますね。
チェーンアジャスターを緩めアクスルシャフトを抜いてリアホイールを外しました。ホイールについている左右スペーサーを落失しないように気をつけます。ホイールを引っ張り出す時はブレーキキャリパーにホイールを当てないよう、左側に傾けながらゆっくりと引っ張り出します。チェーンアジャスターもこの形式は初めてですが、シンプルで扱いやすかったですね。
スイングアーム内側が汚れていたのでこういう時しかできない清掃を。
まずまず綺麗になりました。マフラーをスリップオンのサイドマフラーにする時はあのへんをゴニョゴニョするんですね・・面倒そう。
ついでにチェーンの裏側も清掃、注油。
スイングアーム内はけっこう肉抜きされてます。思いの外綺麗でした。
リアホイール装着。
リアホイールをブレーキキャリパーにぶつけないよう、やや左向きにしながらゆっくりスイングアーム内に差し込みます。同時にブレーキキャリパーのパッド間にローターを差し込むわけですが、最初にパッドを大きめのマイナスドライバー(布を噛ませて)などで間隔を押し広げておくといいです。ここ少し手間取りますね。しかしキャリパーが下側なのでCBRなどの上キャリパーに比べると楽です。これが上キャリパーだとホイールを少し足の甲で持ち上げつつ高さホールドしながらパッドにローターを差し込んで、入ったらすかさずアクスルシャフトを差し込まないとダメだから(これがなかなか苦しい)、何度やってもけっこうリトライして苦労するんですよね。それに比べると899は体力も使わず数回のリトライで出来ました。
チェーンアジャスターで左右調整します。チェーンは上下に振ってもマフラーにギリギリ当たらないくらいがベストのようです。私の出荷時標準位置は左右ともこの位置。
リアアクスルを締め込みます。
180Nm、手持ちのトルクレンチは96Nmくらいまでしか締められません。これで目一杯締めて、あとはスピナーハンドルで追加で少し締め込むことにしました。感覚ではだいたい計140から150Nmくらいの筈です。リアアクスルはビックリ規定トルクほどグイグイ締め込まなくてもいいと思うんですけどね。足でスピナーハンドルに乗ってもゆるまない程度、次に外すことを考えて少しだけ低めで。しばらくはアクスルナットにゆるみが出てないか走りながら観察することにします。
締付けトルク
リアアクスルナット 180Nm