Ducati 899 Panigaleいじり

Ducati 899 Panigale いろんな意味でいじりとバイク全般

人それぞれ 車載動画の撮影のしかた ノウハウ

まだオフシーズンなのでバイク周辺ネタです。

それでも少しでもお役に立ちそうなネタを載せたいと思います。

 

今回のお題は「車載動画」です。

最近はYouTubeなども動画が溢れかえり、道を走っていてもヘルメットやバイクにカメラを搭載しているライダーを見ることが珍しくなくなってきました。お、撮ってるなー、どんな動画作ってプログとかに載せるつもりなのかな、と思ったりします。

私も前のバイク(CBR)時代から動画撮影にはトライしていました。あの頃(2005年ころ)は今のアクションカムのような動画用カメラなんてほとんど無く、当時は有力であった「デジカメの動画撮影モード」でヤフオクで購入したタンクマウント用ステーで撮影していましたね。スマホに押されてデジカメなんて言葉もすでに懐かしいです。バイクのスクリーン越しに撮れた映像は今ほど鮮明ではないですが、今でもYoutubeの片隅でひっそりとそれなりに人の役に立っていると思われます。自分の走った景色をそのまま残せるというのに衝撃と喜びを感じていました。その中には、震災の津波で消え去った沿岸のあの懐かしい町並み・景色なんかもあるわけです・・。

 

で、一旦は収束した私のバイク車載動画撮影でしたが、昨今の撮影環境の進化と高画質化で、「あの頃、どうしても出来なかった事が今なら実現できる!」という興味から再びトライしてみることにしました。いわば車載動画撮影第二期の到来です。

 

ただ周囲がやっているのと同じことをするのではつまらないので、私が重視したテーマが、「自分で動画撮影していることをなるべく意識せず、常に動画撮影していたい。」ということです。言うなれば、「あ!撮れててよかったー」という動画です。具体的に言うと、撮影チャンスというのは不意にやってくるもので、ここは撮るというお約束の景色やシーンの動画は誰しも予測してスイッチオンして撮るんです。が、不意に訪れる事というのは意外と取れない、スイッチオンしている間に過ぎ去ってしまうからですね。それを可能とするのが「とりあえず常に撮影している」という状態の実現です。

 

急に脱線しますが、不幸な災害時の動画など「こんな場でスマホのカメラを回すなど不謹慎ではないか」「よく撮れるよな」という意見があります。私はそういう的こそ、冷静にカメラを起動し、回せる人がいたからこそ、その場に居なかった人もその実情をYoutubeなどで見て後の教訓にできていると思いますね。311の津波動画なんてそうです。あれを撮っていた人たちは「この大きな事実は後に伝えなければならない、俺がやる!」と瞬間的に思い立つ気概に満ちた人たちが撮ったのだと思います。たとえ自分の亡骸の側からそのカメラが見つかることになってしまったとしても・・。「何か記録が残っていれば・・」そんな後悔が人間の歴史にはたくさんあるのです。そういう人こそ、みんながショックで我を忘れて呆然と立ち尽くしている中、先を考えて動ける人だと思います。

 

戻りますが、シャッターチャンスなんて言ってないで常に動画撮影している状態はキープしたい。そのための条件としてカメラの長時間駆動の問題があるのですが、カメラの搭載バッテリーだけではあのアクションカムの代表ともいえるGoProといえど難しいものがありますね。必ずバッテリー交換の手間と「そろそろバッテリー切れるのではないか」という心配が発生します。長時間撮るにしても今度は記憶メモリがもつのかという話になります。GoProもエンドレスモードというのがあるようですが、そこらへんのバランスのとれたある機器があることに着目しました。それがこれです。

 

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www.yupiteru.co.jp

ユピテルドライブレコーダーです。

これはかなり使い勝ってが良くて、

・USB給電できる。

・エンドレス録画できる(SDXCのメモリカード対応)。

・ステーなど工夫次第でいろいろなマウントができる。

という点が挙げられます。

USB給電できます、しかもモバイルバッテリーから。通常は車両の12Vから5Vへ落とすシガーソケットからマイクロUSB端子でカメラ本体へ給電するのですが、5VでマイクロUSBって要は普通のcheeroとかのモバイルバッテリーから給電してもいけるでしょ?っていうことで繋げてみたらちゃんと動きました。モバイルバッテリーは10000mAhクラスのバッテリーが普通ですから、これで長時間駆動の電源は確保できます。この思いつきはかなり大きかったです。最近のUSBケーブルで給電するタイプはだいたい5V1A系ですからイケる可能性高いでしょう。

 

こちら参考に

www.youtube.com

 

 

電源供給に関してはこういう製品もあります。

item.rakuten.co.jp

item.rakuten.co.jp

どうですか、お手持ちの機器で可能性が広がりませんか?

 

ではマウントはどうするのかというと、これはかなり試行錯誤しました。

・最初はバイクのスクリーンにつける方法。ドラレコのステーをスクリーン内側に無理やり貼り付けて(両面テープが優秀なので意外と付くんです)やってみましたが、並列4気筒のバイク(CBR)なら振動も少なくどうにかなったのですが、899パニガーレではお察しのとおりL型2気筒のドカティ特有の振動(それでも旧来のLツインより振動はかなり少ないと思います)でカメラが揺れてブレ、ちょっと辛い結果となりました。それと振動の影響により電源コードの差し込みがゆるみ、ドライブレコーダーが何度も再起動(ピコーン!カシャッ!)して動画がブツブツ切れてしまう問題が表面化しました。これは精神的ダメージが大きく、スクリーン吊り下げマウントをまず考えていた私は打ちのめされ、マウント方法を探す旅に出ることになります。

次に考えたのがチェストマウント。体に装着した袈裟懸けベルトなどにより胸の中央にカメラをもってくる方法です。これは動画のブレなど振動の問題などかなり改善できたのですが、マウント用ベルトを装着する手間、そしてなんといっても「走っている間に上半身の前傾度によってカメラの撮影角度がコロコロ変わってしまう」「ベルトのズレにより、ぜんぜんダメな角度で気づかずにずっと撮ってしまっていることがある。」と、なかなか躍動感のある動画は撮れるのですが、どうにも安定しなくてチェストマウントが使えるのは普通に歩いてる時くらいだなという判断になりました。

次に思いついたのがステム周りに固定する方法、なのですが。

899のステアリングステム付近にはすでにスマホ用のマウントステーが陣取っており、これ以上ステム周りをゴチャゴチャさせるのはさすがにライディングに支障が出る。なにより、ここまでのマウント方法は全て「カメラのブレ・角度が気になるなど、撮影していることをどこか常に意識してしまう」ということで自分的にはちょっとダメだなと思いました。

 

では次の手は・・ということで、ふと思いついた方法がコレです。

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単純に、ヘルメットにこのユピテルのステーがくっつかないかなぁと試してみました。角度的にはアゴが一番くっつき安定しやすいです。最終的にこのマウントがベストとなりました。ドラレコ自体が軽量のため、重さが気にならない。高速道路など風圧の問題も常識的な範囲ならばユピテルのステーの強度問題・脱落の問題もなし(たまたまドラレコが抜け落ちない位置に搭載できる)。他のアクションカムのようにカメラ自体が大きくないため、見た目もそれほど大袈裟感がでない。電源もポケットに入れたモバイルバッテリーから1.5mくらいのUSBケーブルをジャケット内側に通し襟元から出してやればスマートに給電できる。などなど・・。

このヘルメットのアゴマウントの良いところですが、よくあるヘルメットマウントにおける欠点「ヘルメット自体が映り込んでしまう」という問題もクリアできます。ヘルメットマウントの代表でもある、バンドや吸盤で耳の当たりにマウントする方式ではヘルメットの横が映り込んでしまいます。このマウント方式だと本当にライダー目線にかなり近い使いものが撮れます。目線がどこに向いているか、目線を向けただけでその見たものを記憶と同時に映像として残せます。左右の安全確認をしている場面など、後で反省する時などよくわかります。

DRY-Wifi40Cのいいところはこの縦横サイズです。ほぼ正方形なので、このようにマウントする際、傾かなくて済むのです。これが他のよくある横長タイプだとこのような装着は無理でしょう。またステーにも罠がありまして、GPS機能を内蔵と謳うもGPS機能は実はステーに内蔵しているという機種もあります。そういう機種のステーだと、小さいステーを追加で買うだけで5千円くらい払わないとなりません。GPS内蔵ではないDRY-Wifi40Cのステーを流用できるのかもしれませんが気をつけてください。DRY-Wifi40Cのステー単体でも安くはありませんので・・。

ちなみに、DRY-Wifi40CにはGPS機能は製品写真にあるとおり横に出っ張ったものになっています。最初はつけていましたが・・私はあまりGPS機能に意味が感じられなくなって今は外してしまっています。スマホのグーグル位置情報で常にトレースしてますし。

バイクを降りてからヘルメットをしたまま景色を見て談笑するとかありますよね、そういう時もその様子が自然に記録されます。スイッチのON/OFFとか忘れていても良いのですから。

 

唯一の問題は防水性と風切音ですね。

防水性は雨が降ってきたらスクリーンマウントに戻すかそもそも撮影をやめる。風切音に関しては外部マイクが接続できる後継品が発売されればいいと思いますね。私はあまり動画の風切音に神経質になるタイプではないのですが(しかし走行中の実際の風切音は気にする)。この二点が機械的に改善できて60fps化などすればこの製品は完璧だと思います(でも車内用ですしね・・そんな改良されれば嬉しいのですが)

ともかく、私はこの方法でバイクに乗る際は「常に意識せずに動画を撮っている」状態ができています。ヘルメットをかぶってあご紐を締めると同時にカメラにUSB電源コードも刺すのはもう無意識に出来ます。ここも将来的には必要なくなる方法が見つかるかも。

これで帰宅すると、「ああこんな良い景色のところがあったなあ」や「あーここ危なかったな」とか「え!?こんなことあったっけ?」という場面があり、バイクに乗るという楽しみの中で欠かせない要素となっています。

録画データは一日走ってくる30GBくらいにはなってますが(SDXCカードは64GBを使用)、Avidemuxなどにより任意の解像度とH.264などのコーデックで圧縮して保存すれば、昨今のHDDの大容量化・低価格化により保存するのは容易です。言えるのは「ファイルサイズが大容量になっても、なるべくケチらず解像度は1280x720や1920x1080で残したほうが満足度高いし後々に後悔しないですよ」ということです。

 

この方法の利便性はバイクを降りてからも続きます。車載固定搭載型のカメラではバイクを降りて散策する際にカメラはサヨナラですが、この方式ですとカメラをついてこさせる方法が出来ます。

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いや、これはない・・。そう思われるで゜しょうか?一昔前ならそうでしょうね(笑)。

しかし今ではどうでしょうか。観光地にてスマホを自撮り棒につけて歩き回っている姿なんて普通になってしまいました。あーカメラ撮ってるなくらいもんです。むしろコソコソ撮っていると盗撮!?と思われてしまう時代です。このくらい堂々と「撮ってますよー、変な角度は撮ってませんよー」とアピールも含めて行ったほうがいいのです。これ見て「わたしは撮らないで」という人は言うでしょうからその時はSTOPすればいいのです。

両手フリーとなるので、私はこれでよく釣りのシーンを撮影しています。自分目線ですから魚が釣れたシーンなどはそのままの魚とのファイトの興奮(おおげさ)が記録されます。片手で持ち続けるスマホではこの「何かをしながら動画を撮る」のはいかに難しいかはやってみた人であればわかると思います。

しっかり固定されてますから、重さもさほど気にならないです。電源供給はもちろんポケットの大容量モバイルバッテリーからUSBケーブル経由で一日安心です。

ちなみにこのキャップマウント、キャップにつけるクリップサングラスのステー部分を使い、ホームセンターで見つけたアルミの板(ステー)を銜えさせて、そのステーにタイラップで輪を作りドラレコを固定しています。

 

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あと、基本ドラレコですから、記録動画には日時が記録されます。これあると記録動画としても証明の一つになりますね。日時記録は設定でもOFFにできるので普通のカメラで撮影したようにも出来ます。

 

 

どこまで持っていけるか、可能性は無限大の車載カメラのご紹介でした。